カルト映画「ゼイリブ」の豆知識10選 だそうです!

ジョン・カーペンターの映画なんですがご存知ですかね?!

消費せよ。

1988年に公開されたジョン・カーペンター監督のSFホラー「ゼイリブ」は、消費主義や特権階級主義といったものを風刺した作品で、監督の代表作の1つとされています。

今回は、そんな「ゼイリブ」の知られざる豆知識の数々をご覧ください。

1. 監督とロディ・パイパーの関係

ジョン・カーペンターは知り合う前からプロレスラー、ロディ・パイパーのファンでした。しかし、パイパーは「ハロウィン」、「遊星からの物体X」、「ニューヨーク1997」、「ゴースト・ハンターズ」などで当時すでに超有名だったカーペンター監督のことを全く知らなかったそうです。
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カーペンター監督がパイパーに初めてあったのは1987年にミシガン州で開催されたレッスルマニアIIIでのこと。

当時の彼のデヴィッド・ウルフというマネージャーが自分のもとは来て、「ロディに会いたいか? 映画の件だって?」と言ったから、「頼むよ」と答えた。

2. 映画史に残る格闘シーン

格闘アクション映画「ザ・レイド」シリーズで世界を震撼させた、ギャレス・エヴァンス監督が選ぶアクションシーン・ベスト5にも入っている、ロディ・パイパーとキース・デヴィッドの5分20秒にわたる格闘は3日で撮影されました。しかし、その前にサンフェルナンド・バレーの監督のオフィスの裏で1カ月半もリハーサルをしたそうです。

「ゼイリブ」のBlu-rayに収録されているインタビューによると、監督は1952年の「静かなる男」の喧嘩シーンからインスピレーションを得たとのこと。

「静かなる男」のファイトシーンは敵同士によるものだった。ジョンは友だちの間で繰り広げられる映画史上最も長い喧嘩シーンを撮りたがっていた。

監督と付き合いの長いスタント・コーディネーターのジェフ・イマダは、「レスリングの代表的な3つの動き」を使ってスタントを考えるように指示されたそうです。

3. エイリアンの正体

劇中のほぼすべてのエイリアンを演じているのはスタント・コーディネーターのジェフ・イマダ。プロダクションはエイリアン役用に女性と男性の俳優を雇っていたようですが、監督はイマダ氏がいいと主張したそうです。
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4. 有名なセリフの出どころ

「おれはガムを噛んでから、銃をぶっ放すぜ、ガムは切れちまった」という有名なセリフは、パイパーのアドリブです。

その日、カーペンター監督はパイパーに次のようなオーダーを出したそう。

「ロディ、君は弾を持ってる。ショットガンもある。サングラスをしてる。銀行に入ったが、強盗をしたいわけじゃない。そこで何か言うんだ。はい、アクション!」

5. 作品の音楽を手掛けた人物

「ゼイリブ」の音楽はカーペンター監督本人が、彼の右腕と言われるアラン・ホワースとともに手がけたもの。あらゆる機械に精通していると監督が誉めたたえるホワースと組むということは、監督がスタジオに入るや否や作曲だけに集中できるということを意味しています。

なお、ホワースはカーペンター監督の声を録音し、サブリミナル音声の「Sleep」を作ったのだそうです。

6. 低予算作品のその値段

カーペンター監督のBlu-rayのコメントによると、「ゼイリブ」は400万ドルの低予算映画で、小道具のいくつかはリサイクル品だったとのこと。

7. 作中でもっともお金をつぎ込んだもの

本作でもっともお金がかかったのはスーパーマーケットのシーン。理由はいたってシンプルで、ロケーションで撮影ができなかったから。そのため、隠されたラベルのアイテムが並べられたリアルな店を作ったそうです。

8. マットペイントだらけ

サブリミナルのビルボードの多くがマットペイントだったそうです。ナダが初めて本当のメッセージが描かれているビルボードを見るシーンの看板は、どちらともマットペイントとのこと。
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9. 隠れたタイトル

ヨーロッパでは「Invasion Los Angeles(ロサンゼルス侵略)」というタイトルで公開されました。
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10. ジョン・カーペンターだらけ……

脚本を担当した人物として、フランク・アーミテージという名前がクレジットされていますが、これはカーペンター監督のペンネームで。クトゥルフ神話で知られるH・P・ラヴクラフトの「ダニッチの怪」のヘンリー=アーミテージ教授に敬意を表したものと言われています。

自分の映画のいたるところに自分の名前があることから、ペンネームを使うことを思いついたんだ。すごいのは「クリスティーン」だよ。「ジョン・カーペンターのクリスティーン」、監督:ジョン・カーペンター、音楽:ジョン・カーペンター……ジョン・カーペンターだらけだ! Entertainment Weeklyから一部を抜粋

source: YouTube 1, 2, 3, vimeo, Wikipedia, Entertainment Weekly

Cheryl Eddy – Gizmodo io9[原文]

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